埼玉県川口市のタワーマンション、「エルザタワー55」。
竣工当時、日本一高い「超高層タワーマンション」と話題になったことを覚えている方も多いと思います。その後、川口市に100mの高さ規制が出来てしまったため回りに同じような高さの建物を作ることが出来ず、185mの巨体を20年近く建った今でも遠くからその姿を眺めることが可能です。 

さて、建築物の長期的な管理維持に必ずついて回る「大規模修繕」。エルザタワー55でも2015年に始まりました。竣工当時日本一高かったビルの初めての大規模修繕であり、低層・中層・高層で変化する独特な外観フォルムに対する修繕工事方法の検討提案等、担当業者の選定にかなり紆余曲折があったそうです。

本物件では、想定される困難さから業者選定の前に理事会が外部のコンサル会社に依頼。コンサル会社は建物調査や概算費用の見積もり業者選定においては居住者側に立った質問をするなどの丁寧な対応と、居住者の維持管理意識の高さ等も手伝ってから予定通り工事を完了することができました。

マンションの大規模修繕は、費用負担や工事中の居住者ケアなどクリアしなければいけないハードルも多く、世帯数が多いタワーマンションでは、その困難さがさらに増すことが想定されます。

さらに湾岸地区に多い外国人のオーナー物件の場合、言語や文化の違い等から大規模修繕の合意を得ることが困難になることも想定されます。そうなると、大規模修繕工事が実施出来ないことによる雨漏りや剥落事故など、物件の資産価値を下げてしまうようなリスクが懸念されます。

そろそろ、2000年前後に竣工した多くのタワーマンションが大規模修繕の時期に入りますが、今回と同じようにスムーズに大規模修繕が行えるのか要注目です。


※写真は一般的なマンションの大規模修繕工事のイメージで、エルザタワー55ではありません。

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