ここ1〜2年くらいにかけて、自宅近隣(東京23区)で建築中の賃貸アパートをよく見かけます。実際に全国的にみても、賃貸アパートの着工件数が急増しているようです。国土交通省の住宅着工統計によれば、2015年の「貸家」の着工件数は前年比で約7%増。2016年の5月の伸び率は前年比約15%増となっています。以前のコラムで東京都の単独世帯数は2035年まで緩やかに増加傾向の見通しとお伝えしましたが、賃貸アパートの空室率でみると、東京23区では現在約30%、神奈川県・千葉県はそれぞれ約35%と約34%となっています。現状においては賃貸住宅が過剰供給気味な気配と言えるでしょう。

賃貸アパート建設が増えた主な理由としては
●2015年に変更された相続税制への対策
●マイナス金利の導入
などがあげられます。

その他にも23区のワンルーム規制条例が適用されない小規模ながら、一棟もので、建築費用が手頃であること、また、その効果として投資利回りが高めにできる、という点も理由のひとつと言えるかもしれません。

こうした木造アパートの供給が増える一方で、サブリース契約のトラブル件数の増加や、空室率の上昇というマイナスの情報も増加しつつあるようです。「余ってる土地だから」「節税になるから」「サブリースの家賃保証があるから」といった理由だけで安易にアパートを建築するのでなく、不動産賃貸事業としての見通しも事前に十分に検討した上で実行することが必要ということでしょう。

投資用の一棟収益物件は、新築アパートだけでなく築古の高利回りアパートやRC造の一棟マンションなど、いくつかの選択肢があります。居住者ニーズと建物プランのマッチングや立地の利便性、エリアの将来性等、トータルなマーケティング的観点が大事なのは言うまでもありません。


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