国土交通省が3月18日に公表した平成27年の公示地価によると、都内全域全用途での対前年平均変動率は2年連続でのプラスとなりました。東京都心部の不動産市場は価格の高騰が顕著になってきていますが、その牽引役のひとつが湾岸エリアのタワーマンションと言えるでしょう。投資目的の不動産購入として湾岸タワーマンションに人気が集まっているのは、東京オリンピックを控えて賃料と値上がり益の両方が期待されているからだと思われます。

2020年の東京オリンピックに向けて開発計画がだんだん明らかになってきましたが、ブームの過熱が東京オリンピックによるものだとすれば、当然のことながらオリンピック後のことが心配になってきます。

都のモデルプランでは選手村の14~17階建て22棟を選手の滞在用に使用し、大会後は分譲賃貸マンションとして売り出す予定。さらに大会終了後には50階建ての超高層マンションが2棟建設されるとのこと。総戸数は6000戸だそうです。当初噂されていた1万戸にはおよびませんがそれでも相当な戸数には間違いありません。選手の滞在に使用されるということは当然基本的には単身者用の間取りになりますので、50階建てのマンションを新たに建てることで ファミリー用の需要に応えるというのが現状のプランです。

ここで懸念材料をあげるなら、ひとつには供給過多による値崩れ。もうひとつは交通インフラの物足りなさだと思います。

急増する周辺住民数に対して交通インフラの整備が期待通りにすすむのかは大変重要なファクターです。勝ちどき駅などでは、通勤ラッシュ時の混雑は現 状でもかなりのものであるため拡張工事を行っていますが、オリンピック後さらに人口が増えた際に対応できるのか不透明です。ただ新たな交通システムとして「BRT」(バス高速輸送システム)の導入も計画されていて、実際に利便性が定着していけばオリンピック後も周辺住民の移動の足として重宝されそうです。

湾岸エリアのタワーマンション人気は投資対象としてブームが過熱している面があるので、やはりオリンピック後にブームが過ぎ去る可能性は否めません。ですので湾岸でありさえすればいいという物件の選び方は不安があります。たとえば駅や商業施設に近い利便性の高い立地・マンションのグレードの高さなど、将来的に資産価値が下がりにくいかどうかといった点を重視した物件の選び方が大事です。

関連記事